第15回石見銀山医学会を開催しました
12月7日、大田シルバークリニック岡田和悟院長を座長に、第15回「石見銀山医学会」を開催しました。
最初に、当院の画像診断科 西平守人科長より「高齢化社会の今!骨粗しょう症とどう向き合う!?」と題し、骨粗しょう症の有病率等の現状や、今年度から正式に始動した多職種連携による骨折リエゾンサービス(FLS)における地域連携の必要性について発表しました。骨粗しょう症の検査及び解析は短時間で対応が可能であり、当院でも外部からの受け入れ検査も行っています。地域連携をさらに深めるためにも大いに活用していただきたいとお話ししました。
次に、島根大学医学部 総合医療学講座 牧石徹也教授より、『医師の燃え尽き症候群(バーンアウト)』と題し、講演いただきました。
「バーンアウト」とは、「責任感をもって熱心に仕事などに取り組んでいた人が、過度なストレスによる情緒的な消耗により急激に意欲や熱意を失ってします状態のこと」です。医師および医療職はバーンアウトの高いリスクに晒されており、医師のバーンアウトの有病率は概ね30~50%とされています。このような状況を変えるためには、個人・組織・国のレベルで何ができるかを考え、工夫する必要があります。来春から開始する医師の働き方改革も踏まえ、これからはワークライフインテグレーション(仕事と生活を統合して捉える考え方)を目指すべきだとする提言が紹介されました。
最後に、福田医院 福田直樹副院長より、「膵癌の早期発見を目指して~開業医の立場から~」と題して、膵癌の早期発見の臨床症状・血液検査・診断アルゴリズムを説明いただきました。尾道方式による積極的腹部エコー検査により発見された膵癌の生存率改善というデータも紹介され、島根県でも同様に膵癌早期診断プロジェクトが始まっており、病診連携を通じた早期発見が重要であると語られました。
ハイブリット開催となって以来最多となる50名以上の参加があり大盛況の学会となりました。
【座長】大田シルバークリニック 院長 岡田 和悟 先生 |
大田市立病院 診療技術部 画像診断科 科長 西平 守人 先生 |
島根大学医学部 総合医療学講座 教授 牧石 徹也 先生 |
福田医院 副医院長 福田 直樹 先生 |