医療安全にかかわる指針
大田市立病院における院内感染防止対策指針
令和 4年4月 1日改訂
令和 5年8月28日改訂
令和 6年9月 4日改訂
令和 6年10月4日改訂
1.院内感染防止対策に関する基本的な考え方
院内感染の防止に留意し、感染等発生の際にはその原因の速やかな特定、制圧、終息を図ることは、医療提供施設にとって重要である。院内感染防止対策を全職員が把握し、指針に則った医療が提供できるよう、本指針を作成するものである。
2.院内感染対策に関する委員会・組織に関する基本的事項
(1)院内感染防止対策委員会
院長を委員長とし、参与、副院長、部長、次長、課長、看護師長及び院長の指名する者を構成員として組織する院内感染防止対策委員会を設け、毎月1回定期的に会議を開催する。委員会は感染対策の方針を決定する機関として院内感染対策に関する問題点を把握し改善策を講ずる。
(院内感染防止対策委員会所掌事項)
① 感染防止のための調査研究に関すること。
② 感染防止のための対策に関すること。
③ 感染防止対策上必要な情報の伝達、教育に関すること。
④ その他、委員会において必要と認める事項。
委員会の管理、運営については別に定める。
(2)感染対策室
本院全体の感染対策を推進し、患者が安全な医療を受けられる環境を構築するために感染対策室を設置する。感染対策室室長は院長が任命し、室員は室長が院長と協議の上指名した看護師、薬剤師、臨床検査技師で構成される。
感染対策室の管理・運営・業務については別で定める。
(3)院内感染対策チーム(ICT)
ICTは医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師及び作業療法士または理学療法士または言語聴覚士、事務職員から構成され部署での感染対策の推進を行う。
ICTの管理・運営・業務については別で定める。
(4)抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
ASTは感染対策室、ICTの医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師から構成され、抗菌薬使用状況の把握と抗菌薬適正使用の推進を行う。
ASTの管理・運営・業務については別で定める。
3.職員研修の基本方針
(1)院内感染防止対策の基本的考え方及び具体的方策について職員に周知徹底を図ることを目的に実施する。
(2)職員研修は、院内感染に関する内容と抗菌薬適正使用に関する内容について各年2回開催する。また、必要に応じて随時開催する。
(3)研修の開催結果及び参加実績を記録・保存する。
4.院内感染発生時の対応
(1)MRSA等の感染を防止するため、「感染情報レポート」を週1回程度作成し、スタッフの情報供給を図るとともに、院内感染防止対策委員会で再確認等して活用する。
(2)院内感染発生時は、その状況及び患者への対応等を院長に報告する。院内感染防止対策委員会を開催し、速やかに発生の原因を究明し、改善策を立案し、実施するために全職員への周知徹底を図る。
(3)対策を行っているにも関わらず、医療関連感染の発生が継続する場合や病院内のみでは対応が困難な場合には連携医療機関、管轄保健所等に速やかに相談を行う。
3.職員研修の基本方針
(1)院内感染防止対策の基本的考え方及び具体的方策について職員に周知徹底を図ることを目的に実施する。
(2)職員研修は、院内感染に関する内容と抗菌薬適正使用に関する内容について各年2回開催する。また、必要に応じて随時開催する。
(3)研修の開催結果及び参加実績を記録・保存する。
4.院内感染発生時の対応
(1)MRSA等の感染を防止するため、「感染情報レポート」を週1回程度作成し、スタッフの情報供給を図るとともに、院内感染防止対策委員会で再確認等して活用する。
(2)院内感染発生時は、その状況及び患者への対応等を院長に報告する。院内感染防止対策委員会を開催し、速やかに発生の原因を究明し、改善策を立案し、実施するために全職員への周知徹底を図る。
(3)対策を行っているにも関わらず、医療関連感染の発生が継続する場合や病院内のみでは対応が困難な場合には連携医療機関、管轄保健所等に速やかに相談を行う。
5.院内感染対策マニュアル
(1)別冊、院内感染対策マニュアルに沿って、手指衛生の徹底など感染対策に常に努める。
(2)院内感染対策マニュアルは最新の科学的根拠や大田市立病院の実状に基づき定期的に改訂をする。
6.患者への情報提供と説明
(1)当該指針は院内及びホームページに掲示し、患者等の閲覧を可能とする。
(2)疾病の説明とともに、感染防止の基本についても説明して、理解を得た上で、協力を求める。
7.感染対策に関する地域連携への取り組み
(1)管轄の保健所、医師会と連携し、地域の医療施設、高齢者施設等との連携に取り組む。
(2)医療施設、高齢者施設等から感染対策について相談、支援要請がある場合には速やかに対応を行う。
大田市立病院における医療安全管理指針
平成20年 2月12日 策定
平成23年11月14日 改訂
平成24年 8月 1日 改訂
平成25年10月 1日 改訂
平成26年 4月 1日 改訂
平成27年10月 1日 改訂
令和 1年 5月15日 改訂
令和 2年 6月15日 改訂
令和 4年10月 1日 改訂
大田市立病院は、大田二次医療圏の中核病院として地域医療を担い、同時に安全で良質な医療を提供する使命を負っている。
この目的達成のためには、職員各自が不断の研鑽を積むとともに、高度化、複雑化する医療環境において医療事故を防止すべく、組織的な安全管理体制を確立しなければならない。
そこで、大田市立病院では、職員一人一人に医療事故防止に対する意識を高く保持させ、医療安全管理を病院全体で包括的に推進するために、本指針を定める。
1.医療安全管理対策に関する基本的な考え方
(1) 医療提供にあたり、事故の発生を未然に防ぐことが原則であり、事故が発生した場
合は、救命措置を最優先するとともに、再発防止に向けた対策をとる必要がある。本指針は、医療事故を未然に防ぎ、質の高い医療を提供することを目的に策定する。
なお、本指針における事故とは、当院の医療提供に関わる場所で医療の全過程において発生するすべての事故を指し、職員の過誤、過失の有無を問わない。
(2)事故防止のための基本的な考え方
① 患者との信頼関係を強化し、患者と職員との対等な関係を基盤とする「患者中心の医療」「患者の安全を最優先に考える医療」の実現を図る。
② ヒューマンエラーが起こりうることを前提として、エラーを誘発しない環境、起こったエラーが事故に発展しないシステムを組織全体で整備する。
③ 職員の自主的な業務改善や能力向上活動を強化する。
④ 継続的に医療の質の向上を図る活動を幅広く展開していく。
2.医療安全管理委員会の設置及び運営・管理
大田市立病院における医療安全管理は、大田市立病院医療安全管理委員会を設置しその
運営・管理は別に定めるものとする。
3.職員研修の基本方針
(1)職員研修は安全管理のための基本的考え方及び具体的方策について全職員に周知徹
底を図ることを目的に実施する。
(2)職員研修は、採用時の初期研修1回のほか、年2回全職員を対象に開催する。また、必要に応じて随時開催する。
(3)研修の開催結果及び参加実績を記録・保存する。
4.医療安全の確保を目的とした組織的取り組み
(1)インシデントの報告
インシデント等に関する情報は、早期に把握することが重要であるため、インシデントレポートの提出、または緊急事態や重大事態発生時には連絡網に従い、迅速な対応に努めるものとする。
(2)医療事故防止対策
医療事故防止のためのリスクの把握、分析、改善、評価については、医療安全管理委員会の指揮のもと、リスクマネジメント部会において行うものとする。この時、人間であれば誰もがエラーを起こす可能性があることを踏まえ、ニアミス等の根本的原因を究明し、システム指向の対応策の検討・実施を行うよう努めるものとする。
(3)医療安全推進のための対策
他の特定医療機関と連携し、医療安全対策の現状について病院間で意見交換及び、評
価を実施し医療の質向上を図る。
5.医療事故発生時の対応に関する対策
医療事故が発生した場合には、迅速かつ適切な医療対処を行い、救命や回復に努めるとともに患者様や家族に十分な情報提供を行う。さらに、医療安全管理委員会を中心に事故の原因究明との再発防止策を策定し、職員に周知する。また、患者様やその家族及び当事者に対し十分な支援を行う。
6.患者様からの相談に関する対策
患者様に納得のいく医療を提供するために、患者相談窓口(初診窓口横)を設け、医療に関する患者様の相談、意見、苦情等に耳を傾け、迅速に対応し、病院機能の一層の改善に積極的に活用していくものとする。
7.情報共有に関する対策
(1)当該指針は院内及びホームページに掲示し、患者様等の閲覧を可能とする。
(2)病状や治療方針等に関する患者からの相談については、診療情報の提供・開示に関する指針によるものとする。
8.医療安全管理対策に関する指針の見直し及び周知
本指針は必要に応じて改正するとともに、研修などを通じて全職員に周知する。