「島根県における消化器外科手術のPOSSUM scoring systemの改良に関する研究」(外科)
大田市立病院 外科
当院の上記診療科では、島根大学医学部附属病院消化器総合外科が実施する「島根県における消化器外科手術のPOSSUM scoring systemの改良に関する研究」に参加しています。
POSSUM scoring systemは1991年にイギリスで開発された手術合併症予測式として活用されています。しかし、検診や鏡視下手術の普及,高齢化などPOSSUMが開発された時代に比べると手術を取り巻く環境が大きく変化してきており,予測式のup-to-dateを行う必要性があります。本研究は後ろ向きに2002年4月1日以降の消化器外科全身麻酔下開腹手術後の合併症を検討し、患者を個別化し,妥当な侵襲の範囲の手術を行うことで,消化器外科全身麻酔下開腹手術の安全性を高めるとともに手術治療成績の向上のための参考指標となるような新たな予測式を作成することができます。新しい予測式によって術前に合併症を予測することで、手術の安全性に寄与できる可能性があります。
こうしたことから、この研究は消化器外科全身麻酔開腹手術後の合併症を検討し、術前に術後合併症を予測することを目指しています。
この調査は過去の診療録の調査を行うものであり、研究によって個人の不利益や危険性が生じる可能性はありません。また、患者さんへの新たな負担は一切ありません。
研究実施に関わる診療記録の情報を取り扱う際は、患者さんの個人情報に十分配慮し、患者さんを特定できる情報は使用しません。
何卒趣旨ご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
(研究の方法)
1)研究対象
2002年4月~2025年3月の間に当院(外科)において実施した食道手術症例を除く、消化器外科全身麻酔下開腹手術症例を対象とします。
2)研究実施期間
2020年7月20日から2025年3月31日まで
3)研究方法
後ろ向きに診療録から対象症例の術後合併症を調査し、診療録に記載されている手術内容や臨床背景因子と比較し、術後合併症の予測式を作成します。
4)研究体制
(研究代表者) 島根大学医学部附属病院消化器外科・助教 林 彦多
(施設データ提供) 大田市立病院、大田総合医育成センター外科・外科系教授 山口 峰一
5)当院の役割
後ろ向きに当院の診療録から対象症例の術後合併症を調査し、診療録に記載されている手術内容や臨床背景因子データを島根大学医学部附属病院消化器総合外科に提供するのが当院の役割になります。これらのデータは患者さん個人が特定できないようデータを匿名化して提出します。
6) 情報の保護
島根大学医学部附属病院をデータセンターとし、研究代表者が保管します。患者さんを特定できる情報は使用しません。データベースには誰のデータであるか遡って調べることができないようにして入力します。従って、御自身の情報を研究に使用してほしくないというご要望があった場合も、どのデータがどの患者さんのものか特定できず、削除することができませんのでどうかご了承ください。
本事業への参加に関してご質問がある場合は、外科のスタッフにお伝えください。