
第69回 特集「救急外来の受診について」
大田市立病院は、平成11年2月の開院以来、大田圏域の救急に対応するために、内科系及び外科系の医師2人体制により、1年365日24時間の救急業務を行なっています。
最近、夜間に市立病院を受診される方々が激増しているために、担当医師やスタッフへの負担が増大してきています。また、当直の担当医師には、翌日の業務もあることから、特に負担が大きくなっており、このままの状態が続けば、救急外来の維持そのものが困難になる可能性があります。
そこで、大田市立病院を利用されるみなさんへ、次にあげる、 「救急外来受診について」 にご理解いただき、大田市立病院での救急外来が、今後とも維持できるようご協力をお願いします。
【救急外来の現状】
平成18年度の救急外来受診者は、年間約14,700人。1日あたり40人以上。そのうち、救急車での来院は、約1,800人。1日あたり約5人です。そのうち、救急を要する病気やケガでないのに、夜間・時間外に受診される患者さんには、
①「昼間から具合が悪かった」 のに、救急で受診する人
②「数日前から具合が悪かった」 のに、救急で受診する人
③「通学・通勤前に都合がいい」 との理由で救急を受診する人
④「昼間は混んでるから」 の理由で、救急を受診する人といった人がおられます。
【救急外来の受診について】
①急な病気やケガでない場合は、通常の診療時間に受診してください。
②救急外来は、緊急の対応が必要な患者さんへの備えであり、通常の外来診療と同様の体制には
なっていません。
③夜間や時間外において、通常の診療を行なっているものではありません。
④職員の配置や診療・検査体制は、通常よりは少ないので、患者さんへの対応や診察のレベル等に
限界があります。
⑤夜間・休日・時間外での受診に、診療科や医師の氏名はできません。
⑥各科の専門医の応援を必要とする場合は、当直医師が診察をしたうえで判断します。
⑦処方箋については、原則、1日分のみの処方となります。
⑧必ず、翌日にかかりつけの医師、または専門医を受診してください。
⑨軽症の場合は、かかりつけの医師を受診した方が待ち時間も短くてすみます。
⑩救急外来は、具合の悪い方ばかりです。診察は、原則、順番通りに診察しますが、重症度により、
順番が前後します。また、診察を待つ間は、静かにしてください。
⑪救急車搬送された人や重症の人をできる限り速やかに診察します。
大田市立病院 院長 岡田 和悟
