【トピックス】大田市立病院で3ヶ月間の研修を終えて
2017年12月11日
このほど大田市立病院における3ヶ月間の臨床研修を終えた、小林祐介初期研修医から研修を振り返っての感想が寄せられましたので紹介します。
「大田市立病院で3ヶ月の研修を終えて」
島根大学医学部附属病院 初期研修医2年 小林 祐介
私は初期研修2年目の3ヶ月(4~5月と11月)を大田市立病院泌尿器科で研修させていただきました。私は3年目以降の進路を泌尿器科と決めていたのですが、これまで大学病院での診療以外に経験がありませんでしたので、地域病院での泌尿器科診療を経験したいという思いで、まず4~5月の研修を受けさせていただきました。
そこで感じたのは、大きく分けて2つの違いでした。
1つめは、対象となる疾患の違いです。大学病院では癌診療が大部分を占めますが、地域病院での研修を通して、悪性疾患以外にも非常に多くの患者さんが排尿障害(前立腺肥大症、過活動膀胱など)で苦しんでいることがわかりました。泌尿器科のcommon disease(一般的な病気)を多く経験するとともに、大学病院で診療を受けている患者さんがすべての泌尿器科患者のうちのごく一部であることを再確認できたことは良い経験になりました。
2つめは、診断から検査、治療への流れの違いです。大学病院には多くの医師が在籍しているため、外来主治医と入院主治医が異なることや、必ずカンファレンスで治療方針について話し合われることが当たり前のことであり、1人の患者さんの診断から治療までに多くの医師のチェックが入ります。しかし、地域病院では、初診から検査・手術・術後のフォローアップまでのすべてを1人の医師によって、もしくは少人数で行うことが当たり前であり、自分がやらなければ患者さんを助けることができないという責任感をより強く持てるようになりました。加えて、手技についても、腹部エコー、膀胱鏡、尿管ステント留置、前立腺生検など多くのことを経験させていただきました。
これらの経験が非常に有意義であったため、急遽、大田市立病院でもう1ヶ月間の研修をさせていただくことになりました。
大学病院だけでなく、地域病院においても研修できたことは、私にとって診療の視野を広げるとても良い経験になりました。このほかにも、ここに挙げきれない貴重な経験がいくつもありました。来年以降に大田市立病院で研修を行うこととなる後輩達にも、ぜひ体験してほしいと思います。
最後になりましたが、この素晴らしい経験を与えてくださった大田市立病院スタッフの皆さん、3ヶ月間本当にありがとうございました。
最後になりましたが、この素晴らしい経験を与えてくださった大田市立病院スタッフの皆さん、3ヶ月間本当にありがとうございました。
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